変則的な病棟勤務の看護師にとって、体調管理は容易ではないでしょう。仕事に専念していると、いつの間にか運動不足に陥って血行が悪くなり、手足が浮腫んだり、冷え性が酷くなったりします。そのため、適度な運動が必要になりますが、休日は寝て過ごしてしまうという人は少なくありません。しかし、仕事中に十分な運動時間を確保するのも困難です。休憩時間は一息ついてお茶を飲むのが精一杯で、運動する余裕がないこともよくあります。そこで仕事中でも目立たないようにストレッチすることが現実的な対応と言えます。
横にならなくても立ったり、座ったりしたままできるストレッチも多く、最もやりやすいのは首のストレッチです。デスクワークしながら、頭を前後左右にゆっくり傾けて筋を伸ばすだけでも、血行が良くなり頭が軽くなるでしょう。可能なら片手で頭を抱えて曲げる方向に力を入れると、より効果的に僧帽筋をストレッチできます。また、肩甲骨のストレッチも簡単です。両肘と両手のひらをぴったりと顔の前で合わせると、肩甲骨が伸びます。両手を真っ直ぐ頭上に上げ、手のひらを身体の外側に向けてゆっくりと下ろしていくと、肩甲骨が開いてリラックスできるでしょう。
片足のつま先を立てて壁に押し付けると、ふくらはぎをストレッチできます。椅子に座ったまま片足のつま先を垂直に立てて机の内側に押し付けるだけで、ふくらはぎを伸ばすことが可能です。夜勤中でも音が立てないので、気兼ねなくストレッチできるでしょう。